(75)ハイアールの新オーブンレンジは解凍と網焼きの連続使用ができる「二刀流」を実現
ハイアールの新モデルの売りはというと、オーブンとレンジの連続使用。同じ筐体の中に収められている2つの機能ですが、オーブンは熱で調理、レンジは電磁波で食材中の水分を加熱することにより食材を温める。原理が全く違います。
特にレンジ使用時は「金属」が庫内にあってはいけないというお約束があります。ホイルで食材を包んでしまい、火花が出たり燃えたりした経験をした人もいるはずです。
レンジで解凍した食材をオーブンで加熱と、連続して使えると大変便利なのですが、使用できる容器が異なるため、それができませんでした。
調理容器の多くは金属製だからです。熱に強く、ぶつけても壊れない上、安い。しかしレンジでは使えない。一方、耐熱ガラス、セラミック容器は重く、調理用タイプは少なくて高価。加えて「焼き網」が必要です。オーブントースターでは初めから焼き網が備え付けられているのは、いろいろな焼き方をするためです。
■角皿のセラミック化で解決
ハイアールは、この差異を解決するために、角皿をセラミック化しました。焼き網は金属なのですが、電磁波を避けられるように、位置、サイズを計算し尽くして設計。電子レンジの筐体が金属でできていることからもわかるように、原理的に金属を発火させないことは可能です。今回は焼き網の位置を特定する仕組みと特別設計の焼き網をつくることにより、レンジで食材を解凍した後、そのままオーブンで加熱調理することを可能にしました。
本来目指していることができるようになった便利な電子レンジの登場です。AI強化だけが、未来を開くわけではないのです。