「栄湯」サウナ天井のお釈迦様とご対面。煩悩を洗い流す3セットにありがたや~
都営大江戸線落合南長崎駅A1出口から歩いて8分ほど。昭和初期からある「栄湯」は2017年にリニューアルオープンしたという。下足ロッカーの木札を取り、タッチパネル券売機で入浴料550円と、タオルセット代200円を払う。サウナ代400円はフロントで支払った。
「毎週土曜日に半露天風呂のある“ソクラテスの湯”とサウナのある“カントの湯”が男女入れ替え制です」とは、2代目・石田眞さんの奥さま。モチのロン、カントの湯が男湯っス。
サ室用フックキーと黄色いタオルを受け取り、のれんをくぐる。脱衣場で服を脱いだら、浴場にお邪魔しま~す。白タイル壁で静かな雰囲気の中、用意されたリンスインシャンプーなどで汗を流す。
「この界隈の井戸水は水質が良く、それをさらにろ過してナトリウム温泉に近い軟水の湯が楽しめます」
41度。バイブラの中温風呂にザブンすっと、ご主人の説明通りマイルドなジェットが背中と腰を刺激してくれ、気持ちよく下地をつくって、43度の高温風呂に体を沈めたら、ポッカポカになったぞ。さてとサウナに参りましょう。
ドアを開けると、心地よい熱さに包まれた。2つの照明が明るく照らす室内はヒノキ造りで88度。2段ベンチは、上段ストレート、下段L字で定員8人。ワッフル生地のマットがきれいに敷かれ、上段にどっこいしょすっと、おおおーー、天井でお釈迦様が見守っているではないか! 宇宙をバックに金色で。いつも以上に真剣に熱波を頂戴しよう。
右の赤い瞳、左の緑の瞳をそれぞれみつめていると、煩悩の塊の59歳も心が洗われるような気持ちになりながら、ガス遠赤外線ストーブの熱波にじわっと包まれた。12分計3分ほどで汗がたら~り。5分でダラッダラになった。汗とともに日ごろの雑念も抜け落ちていったハズ。
そんなとき、先客が退室したので、1人きりになった。ならばと、下段ベンチにあおむけに横になり、お釈迦様と裸で向き合おうじゃないか。何とも荘厳な雰囲気の中、柔らかな熱さを頂いていると、気がつけば12分計1周。ありがたや、ありがたや~。