川村義肢 川村慶社長(1)障害者を支えるパイオニアが守り続ける「従業員満足度」
大阪府大東市を拠点とし、義肢装具、車椅子・リハビリ器具などを製造し、障害がある人を長年支えてきたパイオニア・川村義肢株式会社。戦後間もなく誕生したこの会社は、現在、年商72億円になる。
1946年創業。戦後直後に生まれた川村義肢株式会社。現在、川村義肢を牽引するのは、3代目の川村慶氏だ。
「創業者は私の祖父である“川村一人”です。祖父は広島の三原にある農家の子供でしたが、縁があって義肢装具の会社に勤めていました。そこで、あまり会社との折り合いが良くなく、会社を辞め、独立しました」
その時に祖父が、「働いている私たちが、不公平があったり、幸せでないのにお客さまを幸せにすることはできない」と思い、仕方がないので、飛び出して開業したというのが始まりです。
そのときの悔しい思いが、今も会社に脈々と引き継がれているES(従業員満足度)である。川村義肢が大切にしているのは、「医学と工学の最高水準の技術を提要する」「提供する人間にそれ相応の待遇を与える」の2つのこと。