脱毛サロン「銀座カラー」倒産に利用者激怒! “先払いビジネス”への法規制はできるのか? 専門家の見解は

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 美容脱毛サロン「銀座カラー」を運営するエム・シーネットワークスジャパン(東京都港区)が15日、東京地裁から破産手続き開始決定を受け、SNSでは利用者らが怒りの声をあげている。

 東京商工リサーチによると、負債総額は債権者約10万人に対して約58億円。同社は、2022年3月時点で全国に約50店舗を展開し、20年4月期には売上高125億6130万円をあげていた。しかし、「新型コロナウイルス」感染拡大による利用客の減少などから21年4月期には11億7533万円の最終赤字を計上、債務超過となっていたという。

 すでに全店舗が閉店され、予約済みのカウンセリングや施術はすべてキャンセル扱いになった。

 これには、返金を求める声は当然ながら、現在問題になっているホストクラブの売掛金問題と比較し、エステサロンの「先払い」を疑問視する投稿が散見される。

《先にお金を払わせるシステムのビジネスはこういうのが怖い》

《ホストクラブにはまった女の子より脱毛サロンに倒産されてお金戻ってこない女の子救済してくれや》

《脱毛サロン破産し過ぎやろ ホスト規制するのもいいけど脱毛サロンも何とかした方がいいやろ 30万50万とか払って飛ばれて返ってこんとか ホストよりタチ悪いやろ》

 ホストクラブの売掛金問題は被害額が大きい分深刻だが、脱毛をはじめとするエステサロンは近年倒産が相次ぐ。サロンの場合、1人当たりの被害額の相場は数十万円ほどだが、ホストクラブに比べて多くの学生や若い会社員の女性たちが利用し、被害者数は桁違いだ。

 しかも、「初回1980円」などの低価格、人気タレントを起用したCMで10~20代の若い世代を呼び込んでいる。割安をエサに先払いさせて、サービスを受ける前に倒産してしまうリスクがあるのも「悪質ではないか」と指摘が相次いでいる。実際、帝国データバンクによれば、エステ脱毛を中心とする「脱毛サロン」の倒産は、2023年1~9月に9件。既に年間で過去最多件数を更新していたという。同業他社では、9月には女性専用の脱毛サロン・シースリーを展開していた「ビューティースリー」、男性専用の脱毛サロン「ウルフクリニック」の運営に関与していた「TBI」などが相次いで倒産した。

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