予備校→日本語学校→専門学校と急拡大…中国人相手の教育事業「一網打尽」モデルは熾烈な競争の象徴
日本にいる外国人留学生は今や23万人。そのうち中国人留学生は10万人を超える。4割超を占めるのが中国人留学生で、これを相手にしたビジネスに注目が集まっている。
3月にマネーロンダリング容疑で逮捕、起訴された福建省出身の豊原明被告(中国名・魏大比)。彼が20年前に手掛けた「中国人相手の教育ビジネス」も、市場先駆けの一社として瞬く間に拡大した。日本の難関校受験を目的とした中国人留学生向けの予備校「名校志向塾」を立ち上げると、次に日本語学校との提携を始めた。名校のホームページによると、出入国管理及び難民認定法の条件を満たす告示校扱いの日本語学校2校、それ以外にも複数の学校を運営していることがわかる。
2010年初頭に豊原被告と接触した経験を持つ教育関係者は、印象をこう語っている。
「当時、日本語学校の管理職だった私の元に魏氏(現在は豊原姓)から、『大学進学を目指す中国人留学生を紹介してほしい』という連絡が入りました。学生数を確保するためのパートナー探しが目的でしたが、そこには日本語学校経営のノウハウを吸収したいという意欲も感じられました」