著者のコラム一覧
平野貞夫元参院議員

元参院議員。1935年生まれ。高知県出身。衆院事務局に入局し、園田直副議長の秘書、前尾繁三郎議長の秘書を務める。

野党議員も気にせず機密費を受け取り「礼状」まで書いていた

公開日: 更新日:

 当時の議運委員長は「越智伊平」という苦労人。土建業者で政治のことは苦手で、すべて私に相談してきた。

 6月11日から24日にかけ、「議運委」のメンバーで西独、オランダ、デンマーク、オーストリア、フランスを訪問した。参加者は田名部匡省、高村正彦(以上自民)、清水勇、阿部未喜男(以上社会)、近江巳記夫(公明)、中野寛成(民社)の理事と、谷垣禎一、自見庄三郎(以上、委員で自民)の9人の団員だった。共産党は参加しなかった。

 越智委員長が野党対策にこだわり、議員の夫人を同伴させることになる。そこで野党議員夫人の費用を後藤田官房長官にねだり、通常の機密費に上乗せすることになる。この扱いについて私の日記には次のように記してある。

(六月九日)近江氏より電話あり「夫人同伴でマスコミからの追及で費用のことが心配」と。越智委員長に伝える 「各議員から百五十万円を君に預けたと『預り書』を渡せ」との指示。

 要するに、夫人の旅費は機密費ではなく、野党議員が負担したという建前にするために、野党議員から150万円を「預かった」という書類を捏造するということだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  2. 2

    業界初の女性トップ誕生へ…高知銀行「河合祐子新頭取」の華麗な経歴と意外な一面

  3. 3

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  4. 4

    大阪万博会場の“爆発”リスクはやっぱりヤバい…高濃度メタンガス問題に国や府は安全強調も、識者が疑問符

  5. 5

    大阪万博は開幕直前でも課題山積なのに危機感ゼロ!「赤字は心配ない」豪語に漂う超楽観主義

  1. 6

    株式相場の下落局面で威力「カバード・コール型ETF」って何だ?

  2. 7

    「へグセス疑惑」再燃…「有事では日本が前線に」発言の国防長官が危険視される理由

  3. 8

    「いきなり!ステーキ」倒産危機から一転…黒字転換&株主優待復活でも“不透明感”漂うナゼ

  4. 9

    トランプ大統領「日本でアメ車が売れない」ボヤきのデジャビュ…非課税障壁でっち上げ“市場開放”要求のお門違い

  5. 10

    トランプ関税「交渉役」に大抜擢…石破首相の腹心こと赤沢亮正経済再生相の“ホントの実力”

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広末涼子容疑者は看護師に暴行で逮捕…心理学者・富田隆氏が分析する「奇行」のウラ

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  4. 4

    広末涼子は免許証不所持で事故?→看護師暴行で芸能活動自粛…そのときW不倫騒動の鳥羽周作氏は

  5. 5

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  1. 6

    【い】井上忠夫(いのうえ・ただお)

  2. 7

    広末涼子“密着番組”を放送したフジテレビの間の悪さ…《怖いものなし》の制作姿勢に厳しい声 

  3. 8

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い

  4. 9

    大阪万博は開幕直前でも課題山積なのに危機感ゼロ!「赤字は心配ない」豪語に漂う超楽観主義

  5. 10

    カブス鈴木誠也「夏の強さ」を育んだ『巨人の星』さながら実父の仰天スパルタ野球教育