「畳む前に考えたいM&A」地方の親族企業や親の営む定食屋も、売却の選択肢がある
経営者の高齢化や後継者不在によって廃業になる企業は増えている。中には、希少価値の高い技術を持っていたり業績には問題がなかったりと、事業としての価値が高いにもかかわらず廃業するケースもある。そのような場合、有効な選択肢の一つがM&Aである。これはいわゆる中小企業に限らず、親族経営の零細企業や地方で高齢の両親が営む飲食店も同じ。
M&Aと聞くと会社を身売りするイメージがあるかもしれない。しかし『経営者のゴール:M&Aで会社を売却すること、その後の人生のこと』(あさ出版)の著書であり、自身もM&Aで会社を売却した芳子ビューエル氏は「あくまでも経営者の選択肢の一つ」だという。
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こんなエピソードがある。芳子氏がプライベートであるうどん屋へ行った時だ。オーナーらしき老夫婦が廃業について話していたというが、そのうどん屋は客の回転率も高く、非常に儲かっている様子で、それを見て「売却すればいいのに」と思ったそうだ。
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