石破首相と賃貸業界団体の深い関係…就任1週間で面会した“唯一の民間人”とは
石破茂首相就任から1週間後の10月8日。総理のもとをひとりの男性が訪れた。全国賃貸住宅経営者政治連盟(ちんたい政連)の高橋誠一会長である。
「その日の総理は政権移行に加え、解散総選挙に向けた準備に追われ、内閣や自民党の要職者、各省庁幹部との打ち合わせが続いていました。その中で民間人との面会は高橋氏だけ。異例の厚遇でした」(政治部記者)
実は石破首相は不動産業界とのつながりが深く、「賃貸住宅対策議員連盟」(ちんたい議連)の会長として以前から活動してきたことは、あまり知られていない。
一方、高橋氏はどんな人物か、不動産関連団体の職員が語る。
「地味な領域とされていた賃貸管理業に商機を見いだし、一代で関東トップクラスの不動産会社を築き上げた経営者です。同時に長年にわたり業界団体でも中心的な役割を果たしてきた、いわば顔役です」
賃貸管理とは所有者に代わって建物の維持や家賃の収納などをする、大家の代理人だ。2021年には管理業が法制度化され、近年になり業界発展の機運が高まっている。この背景には、高橋氏が代表を務めるちんたい政連の働きかけがあったとされる。また、ちんたい政連を母体とする自民党ちんたい支部連合会は党員約4万人を擁する自民党最大級の職域支部だ。こちらも高橋氏が代表を兼務している。