斎藤元彦知事の公選法違反疑惑「潔白」根拠に疑義…PR会社からの請求書にこれだけの不可解

公開日: 更新日:

 まだまだ疑いは晴れない。先の兵庫県知事選で再選を果たした斎藤元彦知事(47)を巡る公職選挙法違反疑惑が大炎上中だ。投稿サイト「note」に「広報全般を任せていただいた」などと書いていたPR会社「merchu」の折田楓社長側に報酬を支払っていれば、同法違反の買収に問われかねない。

 斎藤知事は法令違反を否定しているが、その根拠として27日に代理人弁護士が示したmerchuからの請求書にはいくつもの疑義がある。

 まず、請求総額約70万円のうち、チラシデザイン制作に15万円、ポスターデザイン制作に5万円をそれぞれ支払っていることだ。

 知事選に際し、チラシやポスター制作に関わる経費は供託金没収ライン(有効投票総数の1割)を超えて得票すれば、公費で賄われる。選挙の規模によって金額の上限は異なるが、印刷代もデザイン代も公費請求が可能。業者は各種書類を提出すれば、投開票日後に選挙管理委員会から入金してもらえるため、基本的に候補者側に請求する必要はない。なのに、斎藤側はデザイン代をmerchuに拠出しているのだから不可解だ。

 ある選挙プランナーが言う。

「印刷代だけで上限に達したため、デザイン代を自費で出したというケースは想定しづらい。デザイン費を含めて公費請求の対象とするのが普通です。供託金没収ラインを超えられそうにない候補から取りっぱぐれるのを防ぐため、業者側が“保険”としていくらか請求することはあり得ます。しかし、知名度の高い斎藤氏が没収ラインを超えられない事態は考えられない。金額自体は妥当な水準ですが、不自然な請求書だと思います」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    「転職者は急増」なのに「人材派遣会社は倒産」が増えているワケ

  2. 2

    ニデック永守重信会長の堪忍袋の緒が切れる? 「売上高4兆円」達成に不可欠な牧野フライスの買収が難航中

  3. 3

    かんぽ生命×第一生命HD 人生設計に大切な保険を扱う大手2社を比較

  4. 4

    大阪万博「ガス引火」の懸念は消えず 西ゲート付近喫煙所は設置断念も、たばこポイ捨てで…専門家が警鐘

  5. 5

    喫茶店の倒産が過去最多ペースに…昭和レトロブームでも存在意義薄れ、勝てる要素なし

  1. 6

    誰トク?広がる地方私大の公立化…見送られた千葉科学大は「加計学園」が運営撤退も大学存続

  2. 7

    大阪万博まで1カ月で異常事態! リングの盛り土ボロボロ削れ浸水被害の恐れ…識者は台風や高潮を危惧

  3. 8

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  4. 9

    大阪・関西万博もう間に合わず? 工事未完を「逆転の発想」で楽しむ方法…識者が皮肉たっぷり提唱

  5. 10

    大阪万博パビリオン建設は“24時間体制”に…元請けの「3月中には完成させろ!」で危惧される突貫工事の過酷労働

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「転職者は急増」なのに「人材派遣会社は倒産」が増えているワケ

  2. 2

    俳優・山口馬木也さん「藤田まことさんは『飲め、飲め』と息子のようにかわいがってくれた」

  3. 3

    驚きの品揃え! ダイソーでほぼすべて揃う「防災グッズ」の実力は?

  4. 4

    優勝の祝儀で5000万円も タニマチに頼る“ごっつぁん体質”

  5. 5

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  1. 6

    長嶋一茂はこんなにも身だしなみを意識している? VIOはもちろんアンチエイジングも

  2. 7

    大関・大の里すでに「師匠超え」の鋼メンタル!スキャンダル報道もどこ吹く風で3度目賜杯

  3. 8

    大関・大の里3度目優勝で期待される「大豊」時代の幕開け…八角理事長も横綱昇進に期待隠さず

  4. 9

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  5. 10

    国民民主党はやっぱり与党補完勢力だった! 企業・団体献金「存続」で自民党に塩を送る罪深さ