第2次トランプ政権で米国株はどう動くのか?
まず第1次政権時の米国株の“トランプラリー”を振り返ってみよう。2016年11月に大統領選でトランプの予想外の勝利が決定すると、いったんは急落したものの、大規模減税などの政策への逆張りであっという間に株価は上昇に転じた。翌17年、トランプは所得税、法人税率引き下げを柱とする減税政策を推進。市場は好感し、主要3指数(NYダウ、ナスダック、S&P500)は年間で2ケタの上昇となり、とくに情報技術(IT)の上昇率は36.9%とすさまじく、「GAFAM」の5銘柄がもてはやされたものだ。
18年は、その反動や米中貿易摩擦問題の激化で、主要3指数はそろって下落。19年に入っても中国との関係悪化が深刻化したが、ここで米連邦準備制度理事会(FRB)は貿易摩擦による経済減速を考慮し、3回連続の利下げに踏み切る。これが好感され、主要3指数はそろって2ケタの上昇。11業種全てとGAFAMも大幅高となった。
そして最後の20年。新型コロナで金融市場は大混乱したものの、大規模な経済対策と積極的な金融緩和により、米国株はほぼ落ち着きを取り戻した。