保阪正康作家

１９３９年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。２００４年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史　縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く歴史が暗転するとき』（講談社）として好評発売中。

国民意識を無視し戦争開始を方向づけた大本営政府連絡会議

公開日：2019/04/24 06:00　更新日：2019/04/25 13:58

　東條英機に代表されるように、太平洋戦争時の指導者は極めて空疎な言辞で国民を欺いた。その空虚さはどこに因があるのだろうか。理由は簡単である。日本の政策決定のプロセスで国民の意識が反映する舞台がまったく用意されていなかった。ここに致命的な欠陥があったのだ。戦争の決定は最終的には御前…

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【連載】保阪正康日本史縦横無尽