著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

同じ学徒でも天と地の差 「運隊」で決まる戦死と生存の分かれ目

公開日: 更新日:
陸軍予科士官学校入学の身体検査(1944年8月5日)/(C)共同通信社

 学徒出陣から80年、月並みな表現になるのだが、その数がどの程度だったかは不明である。仰々しく壮行会が強行されたにせよ、一皮むけばどの程度の学徒が戦場に赴いたのか、さらにはそのうちのどの程度の学徒が戦死したのか、そういうことは全て謎である。正確な像が何一つ明らかにされないままに、…

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