著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

特攻学徒「ああア、だまされちゃった」の絶望的真意 妹に残したノートの中身

公開日: 更新日:
神風特攻隊の攻撃を受けて爆発する米空母。乗組員889人のうち140人が死亡した(1944年10月25日、レイテ湾=Science Photo Library/共同通信イメージズ)

 特攻隊の隊員として出撃していく学徒兵の中には、当然ながらその心中に死にたくないという感情があった。当たり前である。特攻隊員の妹を面会日に呼び、そこで仲間数人の会話を聞かせたケースがあるという例はすでに紹介した。妹が密かに残したノートを、私も見せられたが、その中には「ああア、だま…

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