武者小路実篤が感じとった「大正」テロリストに漂う不気味さ
武者小路実篤は、この奇妙な短編小説で何を訴えようとしたのだろうか。白樺派の名門家庭の作家、言ってみればブルジョア階層に属する、半面理想的な共同体を目指しつつ「新しき村」建設にいそしむ作家の目に、この時代がどう映っていたのだろうか、を考えてみたい。
当然のことだが、人道主…
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