沈没事故から2年5カ月で逮捕…「知床遊覧船」桂田精一社長の“厚顔”生活ぶりと地元の声

公開日: 更新日:

 乗客乗員26人全員が犠牲となった知床観光船沈没事故。痛ましい事故から2年5カ月が経ち、ようやく運航管理責任者が逮捕された。

 北海道・知床半島沖で2022年4月、知床観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」が沈没した事故で、第1管区海上保安本部網走海上保安署は18日、運航会社「知床遊覧船」の社長、桂田精一容疑者(61)を業務上過失致死などの疑いで逮捕した。

「事故原因は、船首付近のハッチに不具合があり、完全に閉鎖されていない状態で出航したこと。悪天候で船体が揺れ、開いたハッチなどから大量の海水が船内に流入した。桂田社長は船舶の知識や経験がなく、法令が定める資格条件を満たさないのに、安全統括管理者と運航管理者を務めるなど、管理体制に問題があった」(捜査事情通)

 事故当日、桂田容疑者は豊田徳幸船長(当時54)と協議の上、出航を決定していたが、乗客家族に対しては、昨年8月、文書で「出航の最終判断は船長が行った」「船体点検の責任者は船長」と責任転嫁とも捉えられかねない説明をしていた。乗客14人の家族らは今年7月、桂田容疑者と会社を相手に約15億円を求める損害賠償請求訴訟を起こした。

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…