沈没事故から2年5カ月で逮捕…「知床遊覧船」桂田精一社長の“厚顔”生活ぶりと地元の声

公開日: 更新日:

■説明責任は果たさず、平然と複数の宿泊施設を経営

「事故以来、桂田社長は一部を除いて地元の住民たちとの交流がなく、観光業に与えたダメージについての謝罪もありません。昨年の観光船の利用客は例年比70%減まで落ち込みました。4社あった観光船業者のうち1社が今年3月末で廃業し、もう1社も休業状態です。逮捕されたからといって終わりでも区切りでもありませんが、立件は難しいといわれていただけに、周囲の受け止めは『やっと』というのが正直なところです」(地元観光業者)

 桂田容疑者は26人死亡という大惨事を起こしておきながら乗客家族への説明から逃げ回り、会見を開いたのは事故4日後だった。当時、知人には「逮捕はない」と伝え、その後も説明責任を果たさないまま、地元で複数の宿泊施設の経営を続けてきた。

 桂田容疑者を幼少期から知る近隣住民がこう言う。

「周りに何の説明もなく、平然と商売を続けています。人としてちょっとそれはないんじゃないかと、皆、思っている。顔を見かけても挨拶することもないし、誰とも関わりを持ちたくないような雰囲気を出していた。本来ならば言うべきことと、やるべきことがあると思いますが、それすらしない。会見の謝罪にしたって本当に心からそう思っているのか、伝わってこない。船長に責任を押し付けようとするからああいう態度になるのか、自分が悪いわけではないと思っているようにしか見えません。自分の会社の従業員が起こした事故なんだから、責任者の社長が謝罪するのは当たり前です。観光業に携わる立場として、説明責任を果たさないといけない。それ以上もそれ以下もありません。といっても、何をいまさらですが……」

 やっと逮捕されたとはいえ、このままでは遺族らもやり切れない思いだろう。

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  5. 5

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    NHK新朝ドラ「あんぱん」第5回での“タイトル回収”に視聴者歓喜! 橋本環奈「おむすび」は何回目だった?

  4. 9

    歌い続けてくれた事実に感激して初めて泣いた

  5. 10

    フジ第三者委が踏み込んだ“日枝天皇”と安倍元首相の蜜月関係…国葬特番の現場からも「編成権侵害」の声が