日本代表もJリーグも…柿谷にオンブにダッコの危うさ
柿谷の名前は、7月に韓国で開催された東アジア杯を契機に全国に広まった。決定力不足に悩むザッケローニ日本代表の救世主として1トップとして起用され、大会得点王の活躍で優勝の原動力となった。ビジュアルの良さも手伝い、夏休み期間中のC大阪の練習場には500人前後のファンが詰め掛け、しかも圧倒的大多数は若いギャルたち。黄色い声が飛び交い、夏休み後も1日約100人が柿谷をひと目見ようとやってきた。
今や「日本代表のエースFW」にして「Jリーグで客の呼べるスター選手」の役回りを担うことになった柿谷。しかしながら、いくら何でもムリな注文ではないか?
そもそも東アジア杯後、柿谷は国際試合5試合に出場しながら、ただの1点も決められず、成績も2勝3敗と負け越した。アジア勢が相手だと存在感バッチリだが、欧州・南米勢と戦うと無得点FWに成り下がる。どう考えても、現状レベルでW杯本大会に臨んでもゴールは期待薄なのである。
そういえば、現在Jリーグ得点ランク首位の川崎FW大久保が、日本代表について「ワクワク感がない。W杯本番の成績は3連敗でしょう」と話している。なのに日本代表もJリーグも「柿谷にオンブにダッコ」。日本サッカーは、実に危うい状況に陥っている――。