「30分交渉」で双方ニンマリ FA涌井ロッテ入りの“黒幕”
「もう腹は決まっている」ということだろう。
西武からFA宣言した涌井秀章(27)が19日、都内ホテルでロッテと初交渉。わずか30分足らずの顔合わせだったにもかかわらず、本人は「ロッテさんの熱い思いを伝えてもらいました。ロッテのユニホームを着るイメージ? はい。それは(あります)」と入団に前向きな姿勢を強調した。
涌井の反応に、ロッテ側はニンマリ。林球団本部長は、「涌井選手に対する思いは率直に伝わった。(獲得の)手応えはありました」と話すと、最後には「今日の感じからすると伊東監督に(交渉に)来てもらう必要はないですね」と言う“余裕”まで見せたから、入団は決まったようなものだ。
今季、西武では先発だけではなく、抑えや中継ぎまでやらされた涌井。そんな「便利屋」ではなく「先発一本」でやりたい本人と、「先発しか考えていない」ロッテは相思相愛だ。とはいえ、「条件面の話は一切話題に上っていない」(林本部長)段階でここまで話が進む裏には、シーズン中のロッテ主力選手らの「暗躍」がある。