体重114キロ ロッテ5番候補・井上は「動ける豚になりたい」
キャンプで最も名を売ったプロ野球選手といえば、ロッテのドラフト5位のルーキー、井上晴哉(24=日本生命、右投げ右打ち)を置いて他にはいないだろう。
180センチ、114キロの巨体と風貌から、付いたあだ名は女子プロレスラーの「アジャ・コング」。キャンプではG・G・佐藤と相撲を取ったり、闘牛の背中に乗ったりと悪ノリばかり目立つ「ゲテモノ」と思いきや、バットでも連日快音を響かせている。
紅白戦や練習試合など8試合で30打数13安打、打率.433、3本塁打、6打点。伊東監督も「開幕5番」を示唆しているほどだ。
中央大学時代の監督で、評論家の高橋善正氏はこう話す。
「入学時からあの体形。遠くに飛ばすパワーは本物で、2年のオープン戦2試合目からずっと4番を打たせました。明るい子でしたが、野球に対してはマジメというか、意外と繊細。3年の一時期、打撃不振に陥ると、試合でも気のないスイングを繰り返すようになった。元気ないけど寝不足か? と聞くと『寝不足です』と。常備薬は飲んでおらず、『寝酒に焼酎を1杯飲めば眠れることもある』と言ったので、私の焼酎をあげたこともあった。それでもまた同じように元気がなくなったので、もしやと思って脳神経外科に行かせたほどです。責任感の強い子でしたからね」