「キューバの至宝」グリエルがグッタリする“ニッポンの洗礼”
「キューバの至宝」の表情には疲労感が漂っていた。6日の日本ハム戦は雨天中止。DeNAの新助っ人・グリエル(29)の一軍デビュー戦は翌日以降に流れた。ファンは肩透かしだが、練習後の本人は「試合に向けて準備はしているが、まだ体調は万全ではない」と吐露。来日時に「日本食が口に合わない」と話していたこともあり、環境の変化に苦慮する様子をうかがわせた。
この日は打撃練習中に左手に血豆を作った。二軍戦で2試合に出場しているとはいえ、中畑監督は「あまり練習量をこなしてなかったんだろう。彼にはあまり練習の習慣がないようだ」と指摘。「ブランコ、ソーサが先生になって、日本式の準備の仕方を教えてもらっている。嫌々でもやらなきゃいけない。本人にとってもいい勉強になると思う」と課題を挙げた。
■100人近くの報道陣
ニッポンのマスコミの洗礼も浴びている。来日時から多くの記者に追っかけまわされており、この日の横浜スタジアムにも100人近くの報道陣が詰め掛けて、グリエルがロッカールームと室内練習場を往復する際には多くのフラッシュがたかれた。練習後の囲み取材では、「時差ボケはありますか?」とか「何時に起きて、何時に寝ましたか?」などと質問攻めに遭い、苦笑いを浮かべるシーンも。球場の関係者入り口の前に立てかけられた、中止を告知する看板の前でカメラマンによる“絵作り”に快く応じたものの、さすがに笑顔はひきつっていた。