とかく神経に障る ブラジルが毛嫌うアルゼンチンのプレー

公開日: 更新日:

 また、アルゼンチンには過去、マリオ・ケンペス、バティストゥータ、今回はイグアインといった力強いセンターフォワードを置くことが多いが、ブラジルのセンターフォワードは足元がうまく、柔らかい――。双方その戦い方に自信を持っているので、とかく神経に障るのだ。

 アルゼンチン代表は今大会、それほど期待されたチームではなかった。しかし、組み合わせに恵まれた。1次リーグを3戦全勝、メッシを中心としてチームがまとまりつつある。

 故・ソクラテスは82年W杯で、ジーコ、ファルカン、ソクラテス、セレーゾの「黄金の中盤」がいたブラジル代表が敗れた理由として、4人の関係が対等であったことを挙げていた。彼の頭には86年W杯でマラドーナを生かすために他の選手が動き、優勝を成し遂げたアルゼンチン代表があった。

 そして今大会はメッシがマラドーナのように突出しており、ディマリア、イグアインがサポートして攻撃の「才能」はそろっている。

 もっともブラジルの観客はアルゼンチン代表に対して徹底的に罵声を浴びせることだろう。アルゼンチン人はそうした状況にも慣れている。もしブラジル、アルゼンチンが共に勝ち抜いていけば、決勝で対戦することになる。

文・田崎健太(ノンフィクション作家)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動