とかく神経に障る ブラジルが毛嫌うアルゼンチンのプレー
「アルゼンチン人は幼いうちに殺しておけ、とブラジルでは言うんだ」
ドキリとする言い回しを教えてくれたのは、元ブラジル代表でセレッソ大阪でプレーしたジウマールだ。
「アルゼンチン代表は大したように見えなくても、常に警戒しなければならない。あいつらはフォークランド諸島を巡って英国と戦争するようなやつらだ。いわばナイフで銃を持っている人間に立ち向かうようなものだ」
冗談交じりに言ったのは、横浜フリューゲルスでプレーした、左利きのフリーキックの天才、エドゥーだった。
ブラジル人にとって隣国のアルゼンチンは、日本と韓国の関係にも似て、最も対抗心を燃やす相手である。
■ともにW杯優勝経験
両国ともW杯優勝経験のある強豪国であるが、そのスタイルは違う。サイドバックに差異が表れる。同じ4人のディフェンダーを並べたとしても、ブラジルのマルセロ、アウベスが積極的に攻撃参加するのと比べるとアルゼンチンのサイドバックは守備を重視する。