IOC東京五輪視察のデキレース 招致演説は何だったのか
先週、IOCのコーツ委員長一行が来日して2020年東京オリンピック・パラリンピックの現場を視察した。
猪瀬前知事が広げた風呂敷、半径8キロ以内に全ての競技施設があるコンパクトなオリンピック! という約束をちゃぶ台返しでひっくり返し、既成会場の利用も含めた予算のかからぬ現実的な案に変更したいという申し出をIOCがどう思うか? が焦点だった。
「招致条件を破るのか? 約束が違う!」ぐらいのことは言い張るんじゃないかと思っていた。ふたを開けてみれば、
「あいよ分かった。チャッチャと決めてやってね。各競技団体の了承を取り付けるのは忘れないように」
拍子抜け、ズッコケ、……じゃあの力み返った招致演説、国際都市東京は財布を落としても返ってくるだの、放射能は福島第1の港内300メートルで完全にアンダーコントロールされているだの嘘八百を並べ立てた、ありゃ何だったのか? IOCも、もうちょっと招致条件に厳しく注文を付けるのかと思っていた。風呂敷を広げた猪瀬の気持ちを斟酌する気はないが、なんだかなあ?