ACミラン本田 開幕戦衝撃先制弾で今季“王様”君臨の予感
昨季途中でミラン入りした本田は、不完全燃焼のままシーズンを終え、ブラジルW杯では日本惨敗の戦犯の1人と批判を浴びた。今シーズンからミランで指揮を執るインザーギ監督(41)も、プレシーズン中は本田の実力に疑心暗鬼だった。開幕戦の先制ゴールは、そうした逆風を一気に吹き飛ばすインパクトだ。
セリエA開幕戦でのセンセーショナルな活躍といえば、98年フランスW杯後にペルージャに移籍し、ユベントスどの開幕戦で2ゴールを決めた中田英寿(37)がダブる。この試合以降、ヒデは一気にチームの主軸として認知されてボールがどんどん集まり始め、自分のリズムでプレーできるようになった。
「イタリアのサッカー関係者、選手、サポーターというのは現金なもので、開幕戦やダービーなど特別な節目の試合でゴールを決め、勝利に貢献した選手に格別の信頼を寄せる傾向が強い。ミランとペルージャとではクラブの格も実績も大違いですが、本田は開幕戦の見事な先制弾で周囲からの信頼を勝ち取り、これで2戦目以降はプレーしやすい環境を勝ち取ったのは間違いありません」(イタリア在住サッカージャーナリスト)。
ミラン2季目も背番号10で迎えた本田。2戦目以降の活躍次第では、「王様」と呼ばれるかも知れない。