オリ糸井が米移籍直訴へ 最大の障害は天然の“メジャー音痴”
オリックスの糸井嘉男(33)が、近日中に入札制度によるメジャー移籍を球団に直訴するという。
糸井は日本ハム時代の12年オフ、契約交渉の場でメジャー移籍を志願するも、球団側に「時期尚早」と却下され、オリックスにトレードされた苦い経験を持つ。そのトラウマもあって、2年間は移籍話を封印してきたが、今季はリーグの首位打者に輝き、チームを6年ぶりのAクラスに導いた実績をもとに移籍を訴えるつもりだという。
だが、糸井の移籍にはいくつかの障害がある。
まずは「金銭面」。オリックスは糸井放出に応じる条件として、「入札金が糸井の現年俸(2億5000万円)の2年分以上が提示されるようなら」(球団関係者)とする方針。ただでさえ日本人野手の評価が下がり続けているメジャーで、33歳という高齢の外野手に5億円以上の入札金を支払う球団があるのかといえば、疑問が残る。
同僚の去就も大きい。今季投手2冠(最多勝、防御率)で国内FA権を持つ金子の引き留めに、球団は3年15億円を用意。この資金を捻出するために、糸井の移籍も「やむなし」となる可能性はある。が、金子は移籍が濃厚。そうなれば、球団は資金的にもゆとりができ、わざわざ「毎年打率3割」が計算できる糸井を放出する必要がなくなるのである。