鈴木良平氏が異論「次期監督なぜドイツ人の名前挙がらない」

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【鈴木良平 特別寄稿】

 まずは最初に断っておきたい。ドイツで指導者ライセンスを取得したからではない。ドイツサッカー界に友人が多いからでも、ドイツ至上主義で他国サッカーを排他的に見ているからでもない。

 その上であえて問いたい。アギーレ氏が八百長疑惑で解任された後、多くの次期監督候補者が取り沙汰されている中、どうして有力候補リストにドイツ人指導者の名前が出てこないのか?
 
 かつてのドイツサッカーは、強靱なフィジカルをベースにしたパワーサッカーに頼り、代表チームの競争力が低下していった。2000年欧州選手権で1次リーグ1分け2敗の屈辱を味わい、ドイツ連盟は大改革に着手した。ドイツ全土を377地区に分け、そこに1000人の指導者を派遣した。さらに11~18歳の年代用に全国に350以上のトレーニングセンターを設置。若手の育成と優秀なタレントを発掘しやすい環境を整備した。

 生まれ変わったドイツは、ブラジルW杯で攻守に格段の強さを見せつけて優勝した。そのドイツには、優秀な指導者が国内外にたくさんいる。50歳のクリンスマン(写真)など若くて有能な人材も多い。にもかかわらず、日本サッカー協会の技術委員会はスペインサッカーに傾倒しているみたいでドイツ人は眼中にないように映る。もったいない話だ。

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