河治良幸氏が解説 ハリルホジッチ采配が読める「伝説の一戦」

公開日: 更新日:

 ボランチのMFダミーコが、中田の密着マークについたのだ。さらに中盤で試合を組み立てるMFラムシにも、厳しいマークを入れて攻撃のリズムを崩した。そしてボールを奪った瞬間に数人の選手が縦のスプリントを繰り出し、カンナバーロ主将の統率するパルマのDFラインを脅かした。

 ハリルホジッチの狙いは、パルマの攻撃の大半で起点となる中田英とラムシのホットラインを完全に分断し、横パスとロングボールに頼った単調なパターンに終始させること。

 攻撃では、アルゼンチン代表の名手MFアルメイダとクレバーなラムシが構える中央を囮に使い、サイドを突いてパルマがやや苦手としていたマイナス方向のハイクロスでフィニッシュすることだ。なぜパルマがマイナスのハイクロスを苦手としていたのか?

 3バックの中でカンナバーロとアルゼンチン代表DFセンシーニは高度な守備能力を誇っていたが、小柄だったこと。もうひとりのDFジェトゥは屈強だが、横からの攻撃に対してボールウオッチャーになる悪癖があったからだ。 


■全員のハードワークで“番狂わせ”達成

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動