西岡ブレーキ…阪神・和田構想「100盗塁打線」が崩壊危機
和田監督は今季、シーズン100盗塁の達成を目標に掲げており、1番から足のある鳥谷、上本、西岡を並べる形が理想といえる。盗塁で相手バッテリーをかき回すだけでなく、エンドランやバスターなどベンチワークの幅も広がる。細かい野球を好む和田監督が就任当初からやりたかった野球だ。
そんな「和田構想」が実現し、実際に機能するには、足が使える西岡の3番が大前提となる。
この日はその西岡が大ブレーキでわずか1点しか取れず完敗(1─6)。打線が機能しなければテコ入れも行わざるをえない。
和田監督は鳥谷の1番起用について、「基本的にはそれでいこうと思う。ただ、誰が出る出ないで変わる可能性もある」と発言している。鳥谷が3番に復帰する可能性もゼロではない。
そもそも新打線には「異論」も出ている。DeNAの中畑監督は以前、「(鳥谷の)1番はもったいない。3番で存在感を発揮するタイプ」と話したこともある。17日の試合前も鳥谷の1番起用について「阪神は余裕があるな」と皮肉っていた。鳥谷は打率3割を打てる技術に加えて、選球眼があり、勝負強い。ポイントゲッターとして中軸にいる方が怖いと感じている球団はDeNAに限らない。
今年は球団創立80周年の阪神。目玉の新打線は早くも崩壊の危機を迎えている。