“金満”FIFA窮地 脱税の元理事「司法取引」で巨大汚職発覚
FIFA本部のあるスイス当局も協力。本部を家宅捜索し、コンピューターなどを押収した。18年ロシア、22年カタール大会開催についても、これまでさまざまな疑惑が報じられてきた。米リンチ司法長官は「今回の起訴は取り組みの端緒に過ぎない」とコメントした。
■会長選は予定通り実施か
ただ、FIFAはスイスのチューリヒで28日に総会を開き、29日に会長選を実施する予定で、現地では広報担当者が会見。総会も会長選も予定通り行うとし、かねて招致絡みの汚職が疑われていた2018年のロシアW杯、22年のカタールW杯の開催に関しても、影響はないと強調している。
しかし、FIFAの現役幹部が逮捕されたのは会長選の2日前。選挙は98年からFIFA会長の座に君臨して今回5選を目指すブラッター現会長と、ヨルダン協会会長のアリ王子の一騎打ちになっている。
あまりにもドンピシャのタイミングで行われた今回の逮捕が、長年にわたって染み付いたFIFAの“金権体質”に大打撃となるのは必至だ。