ゴルフ評論家が指摘 「日本のコース設定はプロに甘すぎる」
「息をのむ試合展開ではなかったからでしょう、アナウンサーがしきりに(メジャーの)全英を連呼していたのでシラケた」
テレビ中継を見た評論家の宮崎紘一氏がこうあきれた。
ミズノオープン(岡山・JFE瀬戸内海GC)は、首位タイ発進の手嶋多一(46)がツアー8勝目を挙げて、13年ぶり3度目の全英オープン出場権を手にした。これで今季メジャー3戦目の全英(セントアンドルーズGCオールドC・7月16日開幕)には、今大会4位までに入った富村真治と高山忠洋に加え、昨季賞金ランク上位の小田孔明、藤田寛之。それに日本オープン覇者の池田勇太と世界ランク50位内の松山英樹の日本人7選手が出場する。
ではメジャーで日本人選手が通用するか、といえば「本場リンクスを経験して、米ツアーで戦っている松山ぐらいだろう」(宮崎氏)となる。どうしてか?
「最終18番で手嶋も高山もティーショットを右に曲げながらラクラクとパーセーブでした。しかしメジャーで曲げたら必ずペナルティーが待っており、簡単にダブルボギーやトリプルボギーを叩いてしまう。それにフェアウエーからでも落としどころから、どちらにボールがはねて転がるのかまで緻密に計算しなければいけない。つまりボールを打つのがうまいうえに、想像力、判断力、決断力と頭をフルに回転させないとメジャーでは戦えない。今大会でメジャー切符を手に入れた4選手はいずれも2ケタアンダーですが、本場のメジャーでは今大会のようには伸びません。日本ツアーの選手は日頃から頭を使うゴルフをしておらず、メジャー会場に面食らって頭から疲労してしまう。日本の甘いコース設定に慣れた弊害です」(前出の宮崎氏)