部門別成績すべてリーグワースト 阪神それでも単独首位の怪
摩訶不思議である。
阪神が昨24日の広島戦を7-2で快勝。4月4日以来となるリーグ単独首位に浮上した。が、チーム部門別成績を見ると、そこには惨憺たる数字が並んでいる。
総得点はこの日の7得点を含めても215点でリーグ最低。チーム打率(.235)、本塁打数(34本)、盗塁数(23)もワーストだ。ならば投手陣は好調かと言えばそうではなく、チーム防御率は3.79でこちらもリーグワースト。当然、総失点も287点で最下位なのである。
在阪スポーツ紙が「1点差ゲームを着実にモノにしてきたから」と持ちあげるように、確かに接戦の勝率は高い。1点差ゲームは14勝9敗。これはリーグトップの数字だが、「粘りとしぶとさが出てきた」とメディアが称賛するほどの強さを感じるファンはそう多くないだろう。
何しろ、首位とは言っても、この日の勝利で68試合を消化して34勝33敗1分け。貯金はたったの「1」である。これがセ・リーグで唯一の貯金チームというのだから、目クソ鼻クソの戦いを繰り広げるリーグの低レベルに助けられているだけの話だ。
最下位(広島)とのゲーム差はわずかに「3.5」。3連敗すればすぐにBクラス転落の危機に直面する。とてもじゃないが、首位だと胸を張れまい。