ベイ中畑監督と対照的…和田監督続投に阪神球団静観の理由
「同じ1年契約なのに扱いがえらく違うな」
阪神OBがつぶやいた。
24日から甲子園で3連戦を戦う首位阪神と4位DeNA。阪神の和田監督(52)とDeNAの中畑監督(61)はともに就任4年目で、契約は1年。セの大混戦の中で首位争いを続ける中、中畑監督は早々に来季続投を要請された。南場オーナーは「順位に関係なくお願いしたい。今年の戦いぶりはもちろん、3年間の積み上げてきたものも高く評価している」と話したが、和田監督には続投のゾの字も出てこない。
資金力が豊富で常勝が義務付けられる阪神の監督と、長年Bクラスが続いた新興球団を一から立て直すDeNAの監督では、立場や求められるものも違う。とはいえ、3年間の順位は和田監督が5位、2位、2位で昨季は日本シリーズにも進出。中畑監督は6位、5位、5位だ。和田監督にも坂井オーナーから続投要請があっても不思議ではない。
「でもな……」と、前出の阪神OBが首をかしげてこう言う。
「阪神は首位といっても勝率5割。チーム打率.240(5位)、275得点(6位)、チーム防御率3.76(同率5位)、360失点(5位)と軒並み低調で、数字を見れば今の位置にいることが不思議なくらい。今は他球団が足踏みしているが、終盤の勝負どころでズルズルと負ける危険がある。フロントは昨季、8月末に続投を発表した後に負けが続き、一度は続投を白紙に戻した失態もあるにせよ、坂井オーナー自身がチーム力を信頼できないのではないか」