2週連続完全Vのイ・ボミ 何がPOの勝負を分けたのか?
【ゴルフ5レディス】
イ・ボミ(27)が成田美寿々(22)との5ホールに及ぶプレーオフを制して2週連続で完全優勝した。
これは1988年のツアー制度施行以降の新記録になり、今季4勝目で獲得賞金は1億4749万円。2位テレサ・ルー(27)との差は約5845万円に広がり、初の賞金女王タイトルをぐっと引き寄せ、「2億円が目標」にも近づいた。
試合前、「13アンダーまでいけたら勝てると思う」(イ・ボミ)と語っていたように、10番までに4バーディーを奪って通算13アンダーとして楽勝かと思われた。ところが雨で距離感が合わなくなり、12番、16番のボギーで11アンダーに落とし、最終日に65で回った成田に追いつかれてプレーオフになった。
勝負は最後に実力差が表れた。田原紘プロがこう解説する。
「イ・ボミは無理をしないプレーが光っていた。セカンドショットがいつも80ヤードのアプローチを打つような力感で、スイング中に両ひじが体から外れない。ところが成田の場合はフルショットをしないとスイング感覚が出てこないタイプ。だから持久戦になってくると成田の方が疲れやすい。今の女子ツアーの中で、イ・ボミは上の段階で戦っている。周りを見下ろしてプレーしているように見える。相手が誰だろうと、自分のゴルフ、自分のパットさえすれば勝てると思っているはず。だから、無理してプレーしていないのです」
この日は試合中に、「来週のコース(日本女子プロ選手権)をイメージしながら練習していた」と目の前の勝利だけでなく、次戦の準備をする余裕もあった。かわいい顔して、イ・ボミ恐るべしだ。