アジア勢に苦戦は「選手の問題」 鬼ハリル“戦犯”扱いに異論
「冗談じゃありません。カンボジア戦はシュート34本で3得点にとどまり、6月のW杯予選シンガポール戦がシュート23本で無得点に終わったのも、すべて選手の技術とメンタルの問題です」とスポーツライターの平野史氏が続ける。
「試合中のミスを叱責されると選手は萎縮してしまい、なかなか実力を発揮できない――といった報道もありますが、そんな選手は代表に呼んで欲しくないし、そもそも代表の一員でいること自体が間違いです。結果が出ないとマスコミは、すぐに外国人監督の責任と言い出す。甘やかされた日本人選手は、いつまで経ってもプレッシャーに弱いままです」
02年日韓共催W杯で日本代表は、初めて16強入りした。指揮官のトルシエは「ハリルホジッチの比ではなかった」とは前出・平野氏である。
「持っていたタオルで選手をぶったり、正面から選手を小突いたり、人種差別的なセリフで選手をこき下ろしたり、トルシエはハチャメチャな言動で恐怖政治を敷いた」
しかし、結果を残したのはトルシエであり、選手の自主性を重んじた06年ドイツW杯のジーコ監督、14年ブラジルW杯のザッケローニ監督は、ともに1分け2敗の未勝利に終わった。監督が怖いからいいプレーができないなんてまるで子供の言い訳。それで世界とどうやって戦うのか。これが日本サッカーの現実だとすれば、あまりに情けない。