退任後は肩書なし…G原監督「1年はフラット」に透ける思惑
原監督だってバカではない。前回の「特別顧問」がお飾りにすぎなかったことも、球団の本音も、もちろん分かっている。今回、たとえアドバイザーのようなポスト就任の要請があったとしても、受けたかどうかは定かではない。まして、ポストにしがみつく気もさらさらない。だからこそ「1年はフラットな形」と強調したのだ。
「原監督は本音の部分では球団を快く思っていない。最後まで続投要請しなかった球団を見返してやろうとすら考えているんじゃないか」とは、ある球界関係者だ。
通算12年でリーグ優勝7度、日本一3度。09年WBCでは侍ジャパンを率いて2連覇へと導いた実績がある。「巨人」の肩書が取れれば、他球団から監督のオファーが舞い込むことは必至である。
「くしくもこの日、DeNAの新監督にラミレスが就任することが発表された。とはいえ、初の監督業で指導力は未知数。球団には将来的に地元・神奈川の東海大相模出身でもある原監督を招聘し、巨人を超える常勝軍団を築き上げるという壮大な構想がある。日本ハムも大社オーナー代行が原監督を高く評価していると聞いています」(前出の球界関係者)
原監督は会見で「近々どこかの監督、コーチをやることは今のところないと思う」と言って報道陣を笑わせた。なにしろ来季の監督は巨人以外決定済み。ただ、将来的な話であれば、笑い話では済みそうにない。肩書すら残さない完全退団は、原監督の巨人への決別宣言と見るべきである。