国内ゴルフ3ツアー団体対抗戦に「懇親会のよう」と辛口評
【日立3ツアーズ選手権】
一体、何の意味があるのか。シーズン終了後、毎年行われている今大会のことだ。
男子、シニア、女子ツアーからそれぞれ賞金ランク上位3人(11月1日時点)と推薦で選ばれた計6人がダブルスを組み、合計3組で争った。
しかし、女子とシニアは賞金ランク1位から3位までの選手が出場したが、男子は2位の池田勇太(29)、5位の岩田寛(34)、6位の金亨成(35)と格下選手。実力だけでなく、石川遼(24)のようなスター選手もいなかった。それだけでも盛り上がりに欠けるのに、シニアの室田淳(60)、崎山武志(53)、男子の武藤俊憲(37)、岩田が池ポチャしたり、上田桃子(29)、松村道央(32)、岩田が1メートル足らずのパットを外したりと、内容もヒドかった。本気でギャラリーにプロの技を見せようと思っているのか、疑問が残るプレーの連続だった。
評論家の早瀬利之氏がこう言う。
「今大会は2005年からはじまったのですが、当初は1回限りの開催予定でした。それが宮里藍と横峯さくらが出場したものだから、かなり盛り上がったのです。それで引き続き開催しようということになり、08年には石川遼も出るなど、それなりに注目は集まりました。ところがいまは見たい選手もいなければ、これぞプロといった技を披露してくれる選手もいない。毎年、何の工夫もなく目新しさも感じない。当日券3000円を払ったギャラリーのことも考えるべきです。続けるんだったら新しいことを考えるべきだし、アイデアがないのならやめたほうがいい。そもそもティーの位置を変えたといっても、力に差のある男子とシニアと女子を競わせて何の意味があるのか。楽しんでいるのは当事者だけで、懇親会のようなもの。1年の締めくくりというなら、その年の全優勝者を集めて戦わせた方がまだ見応えがあります」