覚醒の2ゴール U-23中島翔哉の決定力はオランダ仕込み
日本がリオ五輪予選の大一番をモノにした。
五輪出場枠は3。「負ければアウト」の準々決勝(日本時間22日午後10時30分開始)でイランと対戦し、0―0で迎えた延長戦で3点を叩き込み、26日の準決勝(同午後10時30分開始)進出を決めた。
延長前半6分、右SB室屋成(21)がクロスを放り込み、MF豊川雄太(21)がフリーでヘディングシュート! 待望の先制点が生まれた。
イランの息の根を止めるためにも、延長後半の早い時間帯に追加点が欲しいところ。ここで背番号10のMF中島翔哉(21)が大仕事である。
延長後半4分、左サイドのペナルティーエリア外から、カーブのかかったシュートを放つと右サイドネットにズドン。
ここでイラン選手の緊張の糸が、プツンと音を立てて切れた。その1分後、同じ左サイドから右足でシュート。ゴール左上に吸い込まれた。
「先発した中島は、得意とするドリブル突破を何度もイラン選手に止められ、後半途中で代えられると思った。ところが手倉森監督がよく我慢して使った。延長に入ってイラン選手の足が止まったせいもあるが、もうひと踏ん張りしてギアを上げた中島にシュートチャンスが生まれ、ここで持ち味の決定力の高さが存分に生きた。中島の東京V時代の指揮官・川勝良一氏(元日本代表MF。現解説者)から『もともとシュートを打つのが大好きな選手だった』と聞いたことがあるが、2点とも素晴らしいシュートだった」(サッカージャーナリスト・六川亨氏)