“主管”JGTOは指をくわえてツアー競技を見ているだけ
コラム【宮崎紘一「日本のゴルフを斬る」】
日本ツアー51勝、ハワイアンオープンや世界マッチプレーなど海外4勝の青木功を新会長に担ぎ上げて今年から新たにスタートした日本ゴルフツアー機構(JGTO)が、手詰まり状態だ。
「いくら頭をすげ替えても、あれやこれや規制が多すぎて、改革なんて絶対無理だよ」と内部から不満が漏れている。
日本プロゴルフ協会からトーナメント部門だけ切り離して1999年に発足したJGTOだが、試合数はピーク時の年間46試合から25試合(国内開催)に激減しており、ここ3週間は大会が行われない“虫食い状態”だ。
青木のネームバリューをもってしても新たなスポンサーは一向に見つかっていない。
そもそもJGTOはツアーを主管する団体であり、これこそが何の権限もない組織であることをよく物語っている。
大会主催の主導権はすべて広告代理店とテレビ局に握られている。
まず広告代理店やテレビ局が賞金を出すスポンサーを見つけてくる。スポンサーが出すカネからテレビ中継が行われる。また大会運営は運営会社に依頼し、ギャラリースタンドやテント、ローピングなどの機材や人件費が支払われる。その一切にJGTOはノータッチであり、テレビ放映権料はビタ一文入ってこない(NHK中継ツアー選手権を除く)システムなのだ。