米2勝目でリオ代表当確 野村敏京の処遇で2協会が大慌て
関係者がアタマを抱えている。
野村敏京(23)が米ツアーで2勝目を挙げ、世界ランク(WR)36位から一気に23位まで浮上し、今夏のリオ五輪出場がほぼ確実になったからだ。
大慌てなのがJGA(日本ゴルフ協会)とLPGA(日本女子プロゴルフ協会)だ。
野村は今年1月の時点でWRは9番手だったため、上位8人の五輪強化指定選手に選ばれなかった。強化選手になると、ドーピングの抜き打ち検査を受ける義務が生じるため、どこにいるのかスケジュールを提出しなければならない。そんな管理下から対象外だったが、リオ五輪出場有力選手となれば関係ないとはいっていられない。JGA内のゴルフ競技対策本部事務局に聞いた。
「強化指定選手でなければ五輪に出場できない競技もありますが、ゴルフの場合は、強化指定選手に選出されていなくても、本人に出場の意思さえあれば問題ありません。今年2月に(米ツアー)初優勝した際、出場したいという意思は確認しています」
指定選手は強化費が支給され、ナショナルトレーニングセンターなどの施設を無料で使用できるが、プロゴルファーであり、すでに68万ドル(約7480万円)を稼いでいる野村にとって、さほどうまみがあるとは思えない。米ツアーを主戦場にしているため、施設を利用する時間もない。