パット不調の成田美寿々 「ラインは曲線的に」は正しいか
【リゾートトラストレディス】
成田美寿々(23)が初日68で回り、首位と1打差2位タイと久々に好スタートを切った。今季はこれまで10試合に出場してトップ10が一度もなく、予選落ち5試合と成績不振が続いている。とくに平均パット数(1.8562=ランク47位)がここ5年間で一番悪い。
ホールアウト後、「機械的に真っすぐ、真っすぐとパットしていた私が、感性を生かしてラインを作るパッティングになってきた。直線的じゃなく、曲線的にラインをつくっていって、ボールの転がっていくイメージができている」と語った。
ラインは曲線的につくる、は正解なのか。
山本昌夫プロが「ボールの打ち出しは真っすぐが基本です。真っすぐなラインが決まらなければ曲がる幅も分からない」とこう続ける。
「カップまでの距離や傾斜によって真っすぐに打ち出す距離は変わりますが、最初から曲がるラインはありえない。打ち出しからフックやスライスと曲がりを前提にパットすると、ラインに乗せようとフェースが開いたり、閉じたりする。するとボールに横回転が加わったり、インパクトが弱くなって転がりも悪くなる。成田が曲線的にラインをつくってカップインしているうちはいいのですが、いったん入らなくなると修正するのが難しい打ち方といえます」
その昔、青木功が大きく曲がるラインを一発で沈めると、「ほら、(ラインは)真っすぐだっただろ」と語ったのは有名な話だ。曲線的なラインをつくっているようでは、成田の2位発進もフロックに過ぎない。