視聴者と選手度外視 女子ゴルフ中継は“手抜き”ご都合主義
「スポンサーは、プロアマ戦さえ無事に終わればそれでいいのかもしれませんが、それでは逆転優勝を狙って悪天候の中、必死に戦った選手が報われないでしょう。もしテレビ放送が生中継だったからスタート時間を前倒しできなかったというなら、それこそ本末転倒です。大会としての体をなしていません」
テレビ中継もひどかった。樋口久子LPGA相談役を解説に起用しながら、午後1時55分の中継開始から3時30分の番組終了まで、第2ラウンドの様子とCMをタレ流すだけ。
「テレビ局は、ゴルフ大会が中断、中止となった場合にどうするかを何も考えていないのがよくわかりました。すでに終わった、見ても面白くない映像を延々と流してそれで商売をしている。せめて表がなぜスコアを落としたか樋口が解説してもよかったのに、それすらなかった。試合が中断だから仕方ない、CMさえ流しておけばそれでいいと思っているのでしょう。そんなものは誰も見ません。そもそもトーナメントの運営自体が視聴者、ギャラリー、選手無視、ご都合主義というか、自分たちのことしか考えていない」(前出の山野辺氏)
試合が中断した約1時間30分、雨と強風が吹き荒れる中、外で待たされたギャラリーにチケット(当日券3500円)の払い戻しはなく、サイン会などのファンサービスも行われなかった。こんな手抜き大会をやっていたら、女子プロも早晩人気がなくなるはずだ。