視聴者と選手度外視 女子ゴルフ中継は“手抜き”ご都合主義
【リゾートトラストレディス】
最終日は強風の影響で大会中止。2日目が終わって単独首位だった表純子(42)の優勝が決まった。
最終組が前半9ホールを終えた直後の午後0時58分に試合が中断。表は6番パー3で「7」を叩くなど前半でスコアを9つ落として折り返した。その時点でイーブンパー暫定31位タイ。トップに立っていた佐伯三貴とイ・ボミの7アンダーに7打も離されていた。
それでも中止が決まってツアー通算5勝目が転がり込み、「複雑な思いで素直に喜べないんですけど、うれしいです」(表)とさすがにバツが悪そうだった。
もっとも打つ手はあったはずだ。主催者も日本女子プロゴルフ協会も中継テレビ局も、最終日の天気が崩れるのはわかっていたことだ。3日間54ホール消化は無理だとしても、朝7時25分から全員アウトのワンウエー方式にしたら、少なくとも45ホールは消化できた。悪天候の中、多くのギャラリーが会場に足を運んでくれたのだから、スタート時間を調整すれば9ホールだけでも優勝争いを楽しむことはできたのだ。ゴルフ雑誌へと挿画なども多い画家の山野辺進氏がこう言う。