パ投手にできるか ハム大谷打撃失速に交流戦の“内角攻め”
本格派二刀流を続けている日本ハムの大谷翔平(21)。交流戦では12球団トップタイの3勝無敗、同1位の防御率0.38と活躍したものの、打撃は低空飛行。もっか打率.336、9本塁打、24打点だが、交流戦に限れば29打数8安打、打率.276、1本塁打、4打点だった。
大谷は試合前のフリー打撃ではポンポンと、打球を面白いようにスタンドに運ぶ。リーグ戦では逆方向に流し打ちでホームランを量産していた。それが交流戦では強引に引っ張り、凡打するケースが目立った。
その大きな理由はセ投手の内角攻めだ。パの投手にすれば、大谷は同じ投手。仲間意識が働き、死球になるような内角攻めを遠慮していたフシがあった。しかし、普段対戦しないセの投手陣にすれば大谷は同業者というよりも「抑えなくてはいけない強打者」。ただでさえ交流戦でパに苦杯をなめさせられているだけに、内角攻めをためらっている余裕などなかったのだろう。
それが顕著だったのが配球だ。大谷は今季41試合で19四球だが、交流戦10試合だけで8四球。長打を防ぎ、「最悪の場合、歩かせてもいい」というセ投手の術中にハマってしまった。大谷も本来ならば内角でも引き付けて、逆方向に打つ技術がある。それがパの投手にはなかった執拗な内角攻め、四球上等の配球に焦りが生じたのか、ボールを待ちきれずに無理やり引っ張っていたのだ。
きょう24日から再開されるリーグ戦。パの投手陣はセと同じ攻め方ができるか。