日本選手権でトラック2冠 成長株の大迫に“決勝進出”期待
口だけか、それとも実力者か。
陸連は27日、リオ五輪に出場するトラック&フィールドの日本代表選手を発表したが、男子100メートルで国内初の9秒台が期待される桐生祥秀(20)やケンブリッジ飛鳥(23)、200メートルで日本新記録を更新した福島千里(27)はマスコミを賑わせても、本番では入賞さえ厳しいのが現実だ。
体力、筋肉の質で外国人に劣る日本選手が、トラックやフィールド競技で入賞(8位以内)することは至難の業だ。そんな中で1万メートルと5000メートルの2種目に出場する大迫傑(25)が大きく出た。
1万の入賞は00年シドニー大会の高岡寿成(現カネボウ陸上競技部監督)の7位が最後。5000の入賞は、1936年のベルリン大会(村社講平=4位)までさかのぼらなければならない。それだけ厳しい種目で大迫は、「1万は入賞を目指す。5000は決勝に進みたい」と言うのだ。
大迫は現在、米・オレゴンの長距離走選手強化チーム(ナイキ・オレゴンプロジェクト)に所属し、ロンドン五輪1万、5000金のモハメド・ファラー(英国)や同1万銀のゲーレン・ラップ(米国)といった世界のトップ選手と一緒に汗を流している。