決勝Tへ首の皮一枚も…手倉森Jコロンビア戦で見えた変化
それから6分後。信じられないようなプレーが生まれた。左サイドからのボールをクリアしようとしたオーバーエージ枠DF藤春が何を思ったのか、目の前の自ゴールに蹴り込んでしまい、痛恨のオウンゴールである。
■1対1でも厳しく対応、球際の激しさも
それでも日本は22分にMF南野からのパスを受けたFW浅野が左足強烈シュートを放って1点をかえし、29分にはMF中島が、ゴール前35メートル地点からGKの頭上を狙ったワザありの山なりシュートが決まり、ついに同点に追い付いた。
「ナイジェリア戦の敗戦は監督、コーチ、選手にとって大きなショックだったが、チーム全体が気持ちをうまく前向きに切り替え、それがプレーに如実に表れていた。1対1でも厳しく対応していたし、球際の激しさもあった。試合前に手倉森監督が『ナイジェリア戦のミスは修正力を発揮して2戦目、3戦目に臨めばいい』と話していた。結果は2―2の引き分けに終わったが、日本五輪代表に逆境をはねのける原動力が生まれた。3戦目のスウェーデン戦に期待したいと思います」(前出の六川氏)
グループリーグB組は2試合を消化して、2連勝のナイジェリアは決勝トーナメント進出が確定。日本は1分け1敗ながら首の皮一枚、グループリーグ突破の可能性を残した。注目の一戦は、11日午前7時キックオフである。