動物やバンドも動員 カブス・マドン監督の“選手操縦術”
選手との対話も欠かさない。監督室のドアは常にオープン。レイズ時代の岩村明憲(現独立リーグ福島ホープス選手兼監督)は起用法、戦術に納得がいかない時は何度となく監督室のドアをノックした。日本からやって来た1年目の選手の不満や考えにも真摯に耳を傾け、岩村が納得するまで話し合いに応じたそうだ。
自分の考えや起用法を選手に押し付けることはしない。必要があればミーティングをするものの、伝える言葉にまで気を配る。スタッフに心理学の専門家がいて、マドンは彼に、こんな状況で、こういう言葉を発したら、選手はどう受け取るかというリアクションまでミーティングの前に相談しているという。
当時の岩村によればマドンは「この人を男にしたいと思える監督」だそうだ。そのマドンは、どの監督の下でプレーしたいかというメジャーリーガー対象のアンケートでダントツの支持を受けている。
マドン監督の年俸は5年26億円。カブスが大金を払うのはそれなりの理由があるのだ。