カブス優勝に貢献 ゾブリスト飛躍の裏に日本人野手の存在
主砲が勝負強さを発揮して「ヤギの呪い」を解いた。
2日(日本時間3日)のワールドシリーズ第7戦、延長十回にカブスのベン・ゾブリスト内野手(35)がインディアンスの4番手右腕ショーから決勝の左前適時打を放ってケリを付けた。今シリーズは通算28打数10安打の打率3割5分7厘と大当たり。チームに108年ぶりの世界一をもたらし、MVPに選ばれた。
昨オフ、ロイヤルズから移籍したゾブリストは過去8年間で09年にマークした打率2割9分7厘、27本塁打が最高成績。今季レギュラーシーズンは主に4番を務めながら、打率2割7分2厘、18本塁打、76打点と主砲にしては物足りない数字だった。メジャーきっての策士として知られるジョー・マドン監督はしかし、バント、エンドランなど小技も利くゾブリストの持ち味を生かし、主砲というよりも「つなぎの4番」として位置付けた。指揮官の狙い通り、ゾブリストはレギュラーシーズンで再三、好機を演出し、最後の大舞台でも勝負強さを発揮した。
マドン監督の采配、選手起用は当たったが、ゾブリスト活躍の要因には、さる日本人選手も大きく関わっている。