メジャー登録枠拡大が追い風 イチロー“50歳現役”に現実味
今オフに改正される労使協定が来季でメジャー17年目を迎えるマーリンズ・イチロー(43)には追い風になりそうだ。
MLBでは来季からメジャーのロースター(登録枠)を現行の25人から26人に拡大する予定。大リーグ選手会の承認を経て、来月5日からのウインターミーティング(ワシントン)で最終決定する見込み。
実際に新労使協定が導入されれば、各球団とも増えた1枠に投手を登録するとみられる。チームによっては5人で回す先発投手を6人制にするなど、投手陣の充実を図れる。
その一方で、契約にマイナー降格拒否条項のないイチローには「有利に働く」ともっぱらだ。
メジャーでは20連戦近い過密日程の際には、野手をマイナー降格させ投手を増やすケースもある。スケジュールがタイトな時に降格を告げられるのはイチローのような控え選手だ。ロースターが増えれば、選手枠に余裕ができるので、イチローがはじき出されることはなくなるというわけだ。
さらに、イチローが公言する「50歳までプレーする」というのも現実味を帯びてくる。MLBでは選手の肉体的負担を考慮し、今後も更なるロースター拡大を検討しており、そうなればイチローは控え外野手としてメジャーに在籍し続けることが可能になってくる。
すでにマーリンズ・サムソン球団社長は「(イチローは)やりたい時までやって欲しい」とコメントしている。ピート・ローズ(レッズ他)が持つメジャー通算最多安打(4256)の更新はともかく、野手の最年長出場記録(58歳=チャーリー・オリアリー)は塗り替えるかもしれない。