FA山口が菅野とほぼ同額…巨人の“給与体系”に評論家苦言
「こういうカネの払い方が結局、本人を潰すことになるんです」
巨人OBの評論家、高橋善正氏がこう言った。
DeNAからFA移籍する山口俊(29)は、3年総額7億円で巨人入りを決めた。途中から中日が参戦したため、負けられない巨人は3年6億円から条件を上方修正するはめになったと報じられている。7億円を3年で割れば、年間2億3000万円以上。なお、今季の年俸は8000万円である。2.3億円といえば、今季2.01で最優秀防御率と、189で最多奪三振のタイトルを獲得したエース菅野の年俸と同じ。投打の二刀流で話題のパ・リーグMVP、日本ハムの大谷翔平(22)でさえ2億7000万円だ。前出の高橋氏がこう言う。
「菅野は新人時代から3年連続2ケタ勝利を挙げている。今年は9勝(6敗)に終わったとはいえ、防御率などタイトル2冠の巨人のエース。毎年2ケタ勝利を挙げているような投手ならいざ知らず、山口は今年11勝5敗で初めて2ケタを勝ったに過ぎない。いくらFAで獲得したいからと、ベラボーに上げ過ぎです。プロだから、条件のいい球団にFA移籍するという気持ちは分かる。給料が上がってうれしくない選手はいないでしょう。ただ、身の丈に合わない年俸をもらうとどうなるか。巨人のユニホームを着た途端、それが重圧に変わるんです。周囲から『菅野と同じ年俸の投手』という目で見られる。ファンやチームメートにもです。これは『毎年タイトルを取れ』と言われているようなもの。山口はそれほどの投手なのか。甚だ疑問です。よほど突き抜けた選手でないと耐えられない。これは球団の罪でもあります」