マインツ武藤嘉紀<上> 「代表で何か残さないと…」
ハリルホジッチ監督も頭を抱えている状況がゆえに、武藤たち若手が底力を見せるべきなのだ。
「(今の日本代表アタッカー陣は)誰がきっちり結果を残すか――という話になっています。現時点では、原口君(元気=独ヘルタ)とサコ君(大迫勇也=独ケルン)が結果を出している。彼らの活躍は良い刺激になっているが、それ以上に悔しさも感じている。自分はドイツで(自身の)武器である《戦う》と《走り回る》ことに磨きをかけてきた。後はゴールという結果を残し、代表FWの間に割り込んだ上で活躍しないといけない」
こう毅然と言い切る武藤。「優等生」「エリート」と見られがちだった以前の姿とは、まるで別人のようである。
加わった野性味
走力、速さ、強さ、跳躍力など卓越した身体能力の持ち主である武藤に、「野性味」「野心」が加わった今、W杯最終予選後半戦の切り札になる可能性は大いにある――。